ゴルフ会員権をゴルフ場から購入する場合、預託金と呼ばれる仕組みが取り入れられていることがあります。ゴルフ場の建設には多額の費用がかかりますので、運営会社はゴルフ会員権を販売し、一定の期間中は返還できないがそれを経過すれば無利息で払い戻しが可能という契約で資金調達をすることがあります。これが預託金であり、場合によって1000万円を超えるような多額の費用を出す対価は、優先してそのゴルフ場でプレーできるなどの権利が得られることです。このゴルフ会員権の預託金は、契約上、一定期間が経過すれば返還してもらうことが可能ですが、ここにはなかなか難しい問題が絡んでいます。
ゴルフ場としては集めたお金はただそのまま会社の金庫に保管してあるはずは当然なく、建設費用が必要で調達したのですから当然その費用に支払われてなくなってしまっていると考えるべきです。一方、ただ優先してプレーできる権利だけのために、返還しない約束でそこまでの大金を出してくれる人などいませんから、いずれ返す約束は調達の上でも必要と考えられます。立派で人気のあるゴルフ場であれば、返してもらうことなど求めずいつまでも会員でいたいと思ってもらえるかもしれませんし、もっと希望を言えば、そのゴルフ会員権の市場での相場が例えば5000万円などに高騰して、市場での取引はされても預託金の返還をゴルフ場に求めることなどかえって損なので行わないということも期待されるのです。